もち米 永田農法「〆張り糯」

日本のおもてなしご飯

 「もち米も販売してくれないかな」と思っていたら、折よく、特別販売の案内がきたのは2〜3年前のこと。わたしと同じ気持ちでリクエストした方がいるのかもしれません。

気持ちがこもった「おこわ」

 わが家では、健菜のお餅を食べています。そしておいしさを味わう度に、「さすがだな」と思ってきました。原料は、健菜米コシヒカリと同じ棚田で、永田農法で栽培されているもち米です。このもち米を食べたかったのは、私だけではないのでは。
 もう一つ、もち米を欲しいと思ったきっかけがあります。
 ある時、遠方の義母の実家に、ふとしたことから、立ち寄ることになりました。義母にとっては懐かしい場所ですが、すでに家の主は代が替わり、10年近く訪問できずにいたのです。前日に連絡を入れ、迷惑をかけないように、昼食時を避けて寄ったのですが、お嫁さんが食事を用意して待っていてくれました。
 豪華なものではありません。
 「田舎料理ですが」と言って出してくれた、食事の主役は、家の田んぼで穫れたもち米と庭の栗でつくった栗おこわ。そこにわたしたちを歓迎してくれる気持ちが感じられました。
 わたしたちは恐縮しつつも、2膳、3膳とおかわりして、お腹いっぱいに...。昔話がはずみ、うれしく楽しい時間になりました。
 その時、私も、特別なときには、おこわを作ろうと思ったのです。
 昔は、貴重なもち米を蒸したおこわは、慶事やお祭りなど、特別なときのご馳走でした。そして今もやっぱりご馳走なのです。

お赤飯の喜ばせ効果

 以来、時々、おこわを食卓に登場させています。
 最初は夫の誕生日。「なぜ赤飯なの?」と訝しんだ夫は、理由が分かると、かなりの喜びよう。
 じつは炊飯器で炊いたものなので、作る手間はふつう。ただし、〆張り糯という貴重な品種の健菜もち米ですから、そのおいしさは特別です。
 4月は例年、夫の後輩が集まってわが家で宴会を開きます。結婚したメンバーがいるので、今年はお赤飯を作る予定です。きっと喜んでくれることでしょう。
 ところで、ふつうのお米(粳米)にもち米を少し混ぜて炊くと、ご飯がぐっとおいしくなるそうです。今度、試してみたいと思っています。
(神尾あんず)

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