健菜生うどん

朝からつるつる

「明日の朝はうどんがいいな」
 どうやら夫は、冷蔵庫で健菜の生うどんを見つけた様子。深夜近い帰宅や出張が続くので、賞味期限内に食べるチャンスは、朝食しかないと気づいたのでしょう。
 朝からうどんはヘン? でも、わが家では、かなりの頻度でうどんが登場しています。夜、「お弁当(手作り!)はどうだった」と夫に訊ねたら、「朝のうどんが旨かったよね」と言われて、心外だったことも。どれだけ、うどんが好きなのかしら。

うどん談義が止まらない

「朝うどんは、讃岐では当たり前ですよ」
 教えてくれたのは香川県出身のエライ人です。仕事の関係で会う方で、ふだんは気難しくて近寄りがたいのに、打ち合わせ後、たまたまうどんの話になったら、人柄が変わったように朗らかに。地元には早朝から開店する贔屓店があるそうで、「もちーっとしたコシが、たまらない」「嚙めば嚙むほど、味が出てね」と、うどん自慢が止まりません。
 すると、いつもは無口な部下の一人が「コシなら富士吉田のうどん。病みつきになること請け合いです」と言い出し、その後は、「私は、やわらかい伊勢派」「喉ごしなら五島」と、みんなが口々に発言。うどん談義が続いたのでした。
 うどんに一家言ある人って多いのですね。
 結局、打ち合わせ後の昼食は、電車に乗って、讃岐うどん店に繰り出すことになりました。くだんの香川県人が「東京でもあそこなら」と推薦してくれたお店です。
 それは確かに間違いなくおいしかったけれど、好みからいうと、コシが強すぎかな。どうやら健菜生うどんが、わたしの基準になっているようです。うどん談義に参加するなら、わたしのイチオシはこれ。練り込んである山芋効果で、弾力と独特のしっかりした風味があることが理由です。

夏は喉ごしつるつる 冷うどんで

 さて、明日の朝食は夫のリクエスト通り、うどんにしましょう。冬は釜揚げやあつもりでしたが、4月からはつるつるとした喉ごしがうれしい、ぶっかけに切り替えます。トッピングは焼いた油揚げとだいこんおろし。納豆も乗せようかな。
(神尾あんず)

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