ピーマン

子供は正直。ピーマン嫌いはピーマンが悪い?

ピーマン
ナス科トウガラシ属の一年生草本。ピーマンの原生地は南米アマゾンの熱帯だという説があります。「高温多湿と肥えた土が大好きな野菜」だと考えられていますが、そんな間違った常識が、ピーマン嫌いの子どもを増やしているのかもしれません。

「ピーマン大キライ!」
でも子どもは悪くありません。まずいピーマンが悪いのです。

ピーマンが嫌いという子どもは少なくありません。なんとか偏食をなくそうと、親たちはこころをくだきます。しかし悪いのは子どもではありません。多くのピーマンには独特の青臭さや、いやな苦みがあります。子どもがこの味を嫌うのは、それだけ感性が鋭いということです。でも永田農法のピーマンは、甘みがあり、ジューシーで香りがあります。だから子どもも喜んで食べます。

生まれは熱帯ジャングル
だから高温多湿好みだが

ピーマンの原生地は、トマトと同じ中南米ですが、トマトが標高2千メートルもの高原の乾燥地帯なのに比べ、こちらは湿度の高い熱帯地帯。アマゾンの湿地帯との説もあります。そのため、トマトやなす、きゅうりより湿度を好み、日光を好み、肥えた土を好み、そして乾燥を嫌う野菜だと思われています。実際に一般栽培のハウスを訪ねると、水がたっぷりと与えられ、高温と多湿が保たれていて、葉が生い茂るジャングルと化しています。これでは病害虫が発生しやすく、農薬に頼らざるをえなくなります。肥料をたっぷり与えられたピーマンは代謝異常を起こし、子供が嫌うアクや苦みが生まれます。

決め手は、乾燥した土と水やりのタイミング

一方永田農法では、高温多湿性のピーマンであっても、栽培の基本は変わりません。やはり肥料も水も農薬も極力やらないのです。例えば永田農法のベテランである北海道余市郡の中野勇さんの畑がそう。適度な湿度が保たれ、高畝マルチの畑の土はコチコチに乾燥して、葉の間を涼やかな風が通り抜けていきます。中野さんは農薬を滅多に使いません。使わなくてもいい環境づくりを心掛けているからです。

健菜倶楽部でお届けするピーマンは、冬は沖縄、夏は北海道で栽培されています。いずれの産地のピーマンも、果肉が厚く、大ぶりです。青臭さや苦味が少なく、生でかじれるほどなので、子供も大好き。炒めるとジュージーで色の鮮やかさが際立ちます。ピーマンが苦手だった方が、「おいしい」とその味に驚くほどです。一般栽培のピーマンの多くは、蒸し風呂のようなハウスで育てられます。そして、水が大好きなピーマンにたっぷりの水と肥料を与えているのです。しかし、それでは過保護。味だって良くはなりません。一方、永田農法で育てるピーマンは、乾燥した土でたくましく成長。病害虫の発生が減り、農薬を極力抑えられるからこそ、おいしいピーマンになるのです。

カルテ

ビタミンC・Aを豊富に含み、コレステロールの低下が期待できる葉緑素も含まれています。加熱してもビタミンCがこわれにくいのが特徴です。炒めれば、カロテンの吸収もよくなります。

保存方法

ビニール袋に入れて、密閉しないよう冷蔵庫へ。

たべきりレシピ

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