スペインのアロス料理の最後に、シーフードのパエージャと、豚足と米のスープ煮を作ってみましょう。
 パエージャは、本来は最初から最後まで直火で作る料理なのですが、家庭で作る時に火が均等にあたらず、真ん中だけが煮えて周りが生ということになりかねません。オーブンに入れて仕上げる方が、失敗がないでしょう。
 シーフードのパエージャは、魚のスープが米にしみ渡り、魚介の旨味をさらに深め、シーフードならではの香りと味わいが楽しめます。
 豚足と米のスープ煮は、寒い時期にこそ食べたい一品です。体があたたまり、次の日にはコラーゲンで肌がご機嫌になります。スペインでは、豚足をはじめ、豚の耳や牛テール、仔牛の腎臓や胃、レバー、脳みそなどをよく食べます。新鮮な材料を選び、ていねいに下処理をし、ハーブやスパイス、数種類の酒などを上手に使い、料理するのです。チャンスがあれば是非味わいましょう。それはそれはおいしいものです。

シーフードのパエージャ

【材料(6人分)】

  • 米...2カップ
  • 魚のスープ...3カップ、白ワイン...1/2カップ
  • サフラン...一つまみ(1/4カップの湯に浸す)
  • オリーブオイル...1/4カップ
  • 有頭えび...6尾(背わたを取る)
  • ムール貝...6個(よく洗い水気を切る)
  • はまぐり...12個(よく洗い水気を切る)
  • いか...1ぱい(胴の部分を輪切り)
  • たこの足...1本(食べやすい大きさに切る)
  • 白身魚の切り身...3枚(2センチ角に切る)
  • たまねぎ、ピーマン(赤)...各1個(粗みじん切り)
  • にんにく...3片(みじん切り)
  • イタリアンパセリ...適量(粗みじん切り)
  • レモン...1個(くし型に切る)
【作り方】
  1. パエージャ鍋でオイルを熱し、たまねぎ、にんにく、ピーマンを入れ、2分程炒めます。
  2. 次に米を加え、よく混ぜ合わせます。
  3. スープ、白ワイン、サフランを浸け汁ごと、材料が隠れる位注ぎ、煮立てます。
  4. 煮立ったら、火を弱め20分程煮て、米が八分通り煮えたら塩で味をととのえ、ムール貝、はまぐりを入れます。
  5. 貝が開いたらえびを入れ、2分程煮てから白身魚を乗せ、180℃のオーブン に入れます。
  6. 10分程焼いたら、いかとたこを乗せ、さらに5分間焼きます。
  7. 周りが焦げてきたら取り出し、パセリを散らし、レモンを添えてサーヴします。

豚足と米のスープ煮

【材料(4人分)】

  • 米...1と1/4カップ
  • 豚足...1本(水でよく洗い、水分を拭きとっておく)
  • サフラン...少々(湯に浸す)
  • モルシージャ...100g(輪切り)
  • チョリソー...100g(輪切り)
  • 大根...1/3本(皮を剥き、一口大に切る)
  • ブーケガルニ(セロリ、パセリ、ベイリーフ等)
  • 水...1ℓ、塩...少々
【作り方】
  1. 1ℓの水にブーケガルニと塩少々を入れた中で、豚足を1時間程茹でます。
  2. そのままの状態で冷まします。
  3. 冷めてから骨をはずし、食べやすい大きさに切ります。
  4. 豚足を茹でたスープに、米、大根、豚足を入れ、強火にかけ、煮立たせます。
  5. 煮立ったら弱火にして、あくをていねいに取り除き、サフランを浸け汁ごと加え、10分程煮ます。
  6. 輪切りにしたモルシージャとチョリソーを加え、塩で味をととのえ、10分程煮込みます。
  7. 水分が足りなくなったら熱い湯を注ぎ、様子をみます。
  8. 熱いうちにサーヴします。

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