いりごま「金胡麻」

香ばしい元気の素

 郵便受けに、またしてもサプリメントのDMが入っていました。今回は、アンケートに答えると1か月分が無料になるという、お誘い文句付き。これは心ひかれます。同年代の友人たちは、老化を意識してそれぞれ健康補助食品を摂取している様子。胡麻の成分主体のサプリメントには効果が期待できそうだし、わが家もそろそろ必要かしら。でも、胡麻成分が足りないとは思えないし、どうしよう。

すり鉢でゴリゴリ

 じつは、わが家の胡麻消費量はかなりなもの。健菜の金胡麻は、開封するとたちまち使い切ってしまいます。小さなすり鉢でゴリゴリと当たり、香ばしい匂いがプーンと立ってくる瞬間が大好きです。
 青菜の胡麻あえ、お浸しの胡麻よごしはもちろん、うどんやそば、サラダにも欠かせません。けんちん汁の仕上げにたっぷり加えることが最近のマイブーム。とある割烹料理屋さんを真似て、煮魚にも挑戦中です。
 けれど、消費量は、エジプトに滞在していた若い頃には敵いません。かの国には「タヒーナ」という香辛料などを加えた胡麻ペーストがあり、それをパンに付けたり、揚げなすや豆コロッケに添えて、毎日、たっぷり食べていましたから。あの頃の元気の素はタヒーナでした。 
   以前、そんな話をしていたら「中近東でも胡麻を食べるの!」と友人に驚かれたことがあります。彼女は「胡麻=和食」と思い込んでいたのでしょう。「千夜一夜物語にも『開け!胡麻』ってあるよね。むしろ、胡麻のルーツは中近東のほうじゃないかな」と話したら、「確かに」と納得していましたが......。

適地栽培で味が濃い

 調べてみたら、健菜の金胡麻は、トルコ南部の乾燥地産なのですね。原生地に近いのかしら。胡麻の王様と言われる金胡麻の中でも、これは味が濃いなと感じるのは、栽培適地だからでしょうか。得も言われぬ香ばしさは、きっと手作業で少量ずつ煎っているという加工場のこだわりの結果。そのおいしさ、侮れません。
 ところでサプリメントは、申し込みを見送りました。目下、今の生活スタイルで問題はないようなので。

(神尾あんず)

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