東京の表参道を歩いていたら、すれ違った男の子たちが、顔にメイクをしているではありませんか。「おお!」と小さく呟いた私は「いいね、自由で」と軽い賞賛の心。でも同行の姪が発した「まあ!」は「呆れた」というニュアンスです。だから「多様化の時代なのに、保守的ね」と言っておきました。彼女は憮然としていましたが......。
しかし、その日、返り討ちにあいました。問題になったのはマヨネーズ。
ランチを食べながら、姪が「これは裏技」と意外なマヨネーズの使い方を教えてくれようとするのですが、私の心には刺さりません。ホットケーキに加えたり、炒め物に利用するなんて「試したくない」と却下。すると......。
「おばちゃん、保守的!」
そう言い放つ姪は「してやったり」という表情です。
一本、取られたかしら。いいえ、違います。私は見知らぬ料理を試すのが嫌なのではなく、マヨネーズを大切に食べたいだけですから。
わが家にあるのは「健菜たまごのマヨネーズ」。たまごの風味がしっかりしていて、酸味がフルーティ、手作りのようなやさしい味がします。おいしいから、少量でも満足できる上、瓶詰めで「ちゃんと味わってね」と主張している感があるのです。
もちろん、どんなサラダにも合うし、タルタルソースやディップとしても、魚や野菜のオーブン焼きにも欠かせません。けれど、風味を殺してしまう料理に使うのは、もったいないと感じます。だから、姪には「私は保守的ではなく、繊細な味覚の持ち主なの」と断言。彼女は 「うそ」と笑っていました。
さて、今日はサンドウィッチを作りました。私は(保守的ではないので)流行にのって、具材をたっぷり挟んだ映えサンドウィッチも作ります。でも一番好きなのは、シンプルなたまごサンドとキューカンバ(きゅうり)サンド。キューカンバサンドは、本場イギリスではパンにバターを塗りますが、私は断然マヨネーズ。本場よりおいしいもの。ちなみに、ハムサンドにも海老フライサンドにも私はマヨネーズ。迷いません。
(神尾あんず)
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