やませを味方に栽培

 東北町一帯は夏、「やませ」という霧まじりの季節風にしばしば見舞われます。すると気温が10度近く下がることもあり、昔は冷害を招きました。けれど野菜栽培にとっては悪いことばかりではありません。低温が、味をよくしてくれるからです。


毎日2時起床の夏

 そんな気候を生かして、わたしが小かぶ栽培を本格的に始めたのは20年前のこと。それ以来、6月から10月までの収穫期は、夜中の2時に起きて畑に出る毎日です。ヘッドライトを灯して収穫をするのは、葉っぱがぴんとした新鮮な状態で出荷するため。
 じつは近くに、夜11時から収穫を始めるという生産者仲間もいるのですが...。それも朝穫りと言ってよいのでしょうか。


これからが旬

 わたしの小かぶには、旬が2回あります。まず6月。雪解けと同時に播種したものです。次は10月。気温が下がり、かぶの成長に時間がかかるようになると、果肉が緻密になり、味がのってきます。今年は、8月下旬の悪天候に悩みましたが、それ以後は順調。間もなく、旬の味を出荷する予定です。
(9月10日)

土かぜ農家

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