2018年の吉川里山百景 (12)

2018年12月

雪待ちの季

収穫どきの賑やかさはどこへやら。
静まり返る冬田に、やがて山の雪が降りてくる。
里では人が、森では動物が雪迎えの準備に慌ただしかろう。

よしかわ便り「たなだ」 2018年12月号

里山の晩秋

2018年11月

よろしく、秋風

手で刈り、束ねて、稲架(はさ)にかける。
復活した収獲作業は人手が頼り。米の仕上げは自然が頼りだ。
涼風と太陽が、ゆっくりやさしく稲を干し上げる。

よしかわ便り「たなだ」 2018年11月号

健菜米のはさがけ

2018年10月

名手は刈り残さない

棚田は一枚一枚小さくて、曲がりくねっている。
コンバインを操って、刈残しなく稲を刈るのはむずかしい。
「要は、道筋を見極めるセンスと操作技術!」
棚田には、そう運転自慢する人が多い。

よしかわ便り「たなだ」 2018年10月号
名手は刈り残さない

曲がり田の収獲

2018年09月

自然のことわり

稲穂を黄金に変えるのは季節の力。
植物の生命力を秋の風と太陽が加勢する。
その実を旨くするのは人の技。年々繰り返す
自然のことわりに、感謝しながら収穫を待つ。


よしかわ便り「たなだ」 2018年09月号
自然のことわり

色づき始めた棚田

2018年08月

真夏のドラマ 

7月、茎の中に生まれた幼穂が、外に現れるのは8月。
稲の花が咲き、1日で実を結ぶ。
実はぐんぐん膨らみ重くなる。
夏の田んぼで、ダイナミックなドラマが静かに展開している。


よしかわ便り「たなだ」 2018年08月号
真夏のドラマ 

青稲の田

2018年07月

幼い苗を励ますように

夏至まで2週間。いつまでも沈まない太陽が
水を温ませ、幼い苗を照らす。
大きくなれよ、丈夫に育て。
野良仕事する人に替わって夕日がささやく。

よしかわ便り「たなだ」 2018年07月号
幼い苗を励ますように

棚田の夕暮れ

2018年06月

畦道の小宴

作業を止めて畦に上がると、「小昼(こびる)」が待っていた。
煮しめ、漬物、煮豆におにぎり......。朴葉は取り皿だ。
「小昼」は田植えの労をねぎらう、おやつの宴。
豊作であれとの願いがこもる。

よしかわ便り「たなだ」 2018年06月号
畦道の小宴

昔ながらの田植え料理

2018年05月

隠れた桜の名所

「畦道に桜木を植えたのは、この日のためさ」
桜花が映る水鏡を指さして、田んぼの主は言う。
雪が解け、一気呵成の春が来た。
花がほころび、水がぬるみ、人も微笑む。

よしかわ便り「たなだ」 2018年05月号
隠れた桜の名所

棚田の花時

2018年04月

庭に広げた山の恵み

背負い籠いっぱいのぜんまいを、何回、山から運んだだろうか。
山菜狩りは楽しいが、そのあとは手間がかかる。
茹でて干して手で揉んで、を繰り返す。
春の光を浴びて庭仕事。

よしかわ便り「たなだ」 2018年04月号
庭に広げた山の恵み

干ぜんまい作り

2018年03月

春はどこから

今日は、雪間に蕗の薹が現れた。雪解け水も流れ出す。
「どこかで春が生まれている。どこかで芽が出る音がする」
唱歌を口ずさみたくなる、春が来た。

よしかわ便り「たなだ」 2018年03月号
春はどこから

雪解けの始まり

2018年02月

雪の晴れ間

一昨日は吹雪だった。昨日は大雪。でも、今日は
青空が顔を出し、雪がきらきらと光り出す。
雪の模様はまだらだが、ほどなく白一色に変わるはず。

よしかわ便り「たなだ」 2018年02月号
雪の晴れ間

吉川最奧の集落・川谷の冬

2018年01月

雪の音

今日も、しんしんと雪が降る。
深々と書く、その意味は静寂。吉川の冬は無音だ。
春を待ち、人も田んぼも山も眠る。

よしかわ便り「たなだ」 2018年01月号
雪の音

深雪の吉川郷

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