吉川は日本有数の豪雪地帯にあり、冬は白一色に塗りつぶされます。雪を放っておくと家から出られなくなったり、建物が押しつぶされてしまうので、雪かきは欠かせません。毎朝6時に起きて雪かきを1時間、悪天候のときはできるときに最大限。これが3ヶ月。けっこうな労働です。

雪の利用法の1つに、雪室があります。雪室は文字通り雪を詰めた倉庫のことです。雪の冷気だけで5度前後の低温と90%近い湿度が、7月ごろまで維持されます。永田米研究会では「健菜清酒・雪麗」の熟成に利用しています。2月末にできあがるお酒を加熱処理せず、無濾過のまま雪室に貯蔵します。雪の中でゆっくり発酵するため、なんとも言えずまろやかな口当たりになります。

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