健康食として見直されている日本の食文化。味噌汁はその筆頭でしょう。味噌汁がメニューに加わると、食事のバランスが取れ、野菜など不足しがちな栄養が無理なく摂れることが大きな魅力。また、発酵食品である味噌には、大豆のもつ栄養に加えて、ガンの抑制や糖尿病予防、アレルギーの改善などに役立つ機能があると言われています。今回は各地の健菜農家さんの郷土料理を紹介します。ご家庭でも取り入れてみてはいかがでしょうか。
北海道余市郡 中野勇さん一家
「余市は海の幸も山の幸も豊富ですよ」と語るのはトマトジュース生産者の中野勇さん。おすすめの味噌汁を訊ねると「石狩汁!」と、瞬時に北海道の郷土料理名が返ってきました。中野家の石狩汁は白味噌仕立てで、塩蔵のサケを使い、自分の畑で収穫したじゃがいもやにんじんがごろごろ。おかず感覚で、秋から冬にかけて頻繁に食卓に登場するそうです。だしが浸みたじゃがいもは最高です!」とのこと。
【材料(4人分)】
【作り方】
新潟県上越市 山本秀一さん一家
上越市吉川町は越後杜氏の故郷。ここで健菜米を栽培している山本秀一さんの祖父と父も杜氏でした。それだけに粕汁は山本家のソウルフード。特に、酒粕が出盛りの春は、粕汁が食卓に毎日のぼるそうです。具材はいろいろですが、お気に入りは、山から採ってきたばかりの山菜が入ったもの。身体が芯から温まり、厳しい冬が終わったことを実感するそうです。
【材料(4人分)】
【作り方(4人前)】
秋田県男鹿市 大越昇さん一家
青大豆を栽培している大越一家が大好きな味噌汁は「呉汁」です。「ご」とは大豆をすり潰した汁のこと。呉汁は各地で作られている郷土料理で、黄大豆や枝豆を使ったり、具材に野菜や豆腐を加えることもあります。でも大越家は青大豆のおいしさで直球勝負。青大豆味噌を使い、具材はなし。水煮せず、水で戻しただけの青大豆を使うので栄養も豊富。特に秋の新豆は、香りがよいのでぜひお試しください。
【材料(4人分)】
【作り方】
宮崎県日向市 綾幸子さん
安藤広信さんのトマト農園のスタッフ・綾幸子さん(写真右)に、冷や汁の作り方を教わりました。内陸部にある綾さんの実家ではアジやトビウオの干物を使いますが、新鮮な魚介が手に入る日向では鮮魚を使うことも多いとか。「実家は自家製の麦味噌仕立てでしたが、今は合わせ味噌」と綾さん。夏は、麦ご飯に冷蔵庫で冷やしておいた冷や汁をかけて食べるのが定番です。
【材料(4人分)】
【作り方(4人前)】
永田農法の青大豆、地元の酒蔵が醸した米麹、フランス産の海塩を原料に、時間をかけて熟成させました。まろやかで風味が豊か。味噌汁のおいしさが増す逸品です。まだ、お試しでない方はこれを機にぜひご賞味ください。
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