「おれ、マヨラーなんだ」
友人と芝居を観た後に、場違い覚悟で飛び込んだ居酒屋は、若い人であふれんばかり。隣の声の主を横目でうかがうと、マヨネーズがもつれた毛糸のようにかかった、唐揚げが運ばれてきたところでした。
「唐揚げにマヨネーズはテッパンだね」
ん〜、そうかなあ。見ているだけで胸焼けしそうですよ。
「それなら、わたしはポテサラーですかね」
居酒屋での目撃談を話すと、夫が口にしたのはつまらない語呂合わせ。これは「大好きなポテトサラダを作って」のサインかな。自分で言うのも何ですが、わたしのポテトサラダは、結構よい感じ。決め手は、健菜たまごのマヨネーズにほかなりません。
その特徴は、なめてみると「あ!健菜たまごの味だ」と分かるほど、黄味の風味が際立っていること。酸味がフルーティで、手作りのようなやさしい味がするのは、化学調味料を全く使っていないからでしょう。
しかも、このマヨネーズ、「無闇に使わず、ちゃんと味わって下さいね」と主張している感があるのです。
そもそも瓶入りなので、少しずつスプーンに取って、適量を料理に使います。ポテトサラダはもちろんのこと、生野菜のサラダの時も、ボウルで野菜と混ぜてからお皿に盛るし、シシャモや揚げ物に添える時は小皿にちょっとだけ。
コクがあるので、少量でも十分においしく、それがていねいに味わうことにつながるのだと思います。唐揚げの上に回し掛ける気にはなりません。
夫から、ポテトサラダやコールスローは「閉店したVを思い出す」と褒められることがあります。Vは老夫婦が切り盛りしていた小さな洋食店。上品で居心地がよい店では、「おいしいなあ」と心に浸みる料理を出してくれていました。
本当は、わたしの料理はVの足下にも及ばないはずです。でも、素材の力で同じような印象をもってもらえるのでしょう。健菜たまごのマヨネーズは、万能ですね。
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