健菜たまごのマヨネーズ

真価は少量大満足

「おれ、マヨラーなんだ」
 友人と芝居を観た後に、場違い覚悟で飛び込んだ居酒屋は、若い人であふれんばかり。隣の声の主を横目でうかがうと、マヨネーズがもつれた毛糸のようにかかった、唐揚げが運ばれてきたところでした。
「唐揚げにマヨネーズはテッパンだね」
ん〜、そうかなあ。見ているだけで胸焼けしそうですよ。

瓶入りのメッセージ

「それなら、わたしはポテサラーですかね」
 居酒屋での目撃談を話すと、夫が口にしたのはつまらない語呂合わせ。これは「大好きなポテトサラダを作って」のサインかな。自分で言うのも何ですが、わたしのポテトサラダは、結構よい感じ。決め手は、健菜たまごのマヨネーズにほかなりません。
 その特徴は、なめてみると「あ!健菜たまごの味だ」と分かるほど、黄味の風味が際立っていること。酸味がフルーティで、手作りのようなやさしい味がするのは、化学調味料を全く使っていないからでしょう。
 しかも、このマヨネーズ、「無闇に使わず、ちゃんと味わって下さいね」と主張している感があるのです。
 そもそも瓶入りなので、少しずつスプーンに取って、適量を料理に使います。ポテトサラダはもちろんのこと、生野菜のサラダの時も、ボウルで野菜と混ぜてからお皿に盛るし、シシャモや揚げ物に添える時は小皿にちょっとだけ。
 コクがあるので、少量でも十分においしく、それがていねいに味わうことにつながるのだと思います。唐揚げの上に回し掛ける気にはなりません。

懐かしい味

 夫から、ポテトサラダやコールスローは「閉店したVを思い出す」と褒められることがあります。Vは老夫婦が切り盛りしていた小さな洋食店。上品で居心地がよい店では、「おいしいなあ」と心に浸みる料理を出してくれていました。
 本当は、わたしの料理はVの足下にも及ばないはずです。でも、素材の力で同じような印象をもってもらえるのでしょう。健菜たまごのマヨネーズは、万能ですね。

       

新着エントリー

  • 「にがり」が要の玉ねぎ栽培

    昨年の3月、有明海に面した干拓地に玉ねぎ生産者を訪ねた。 おいしさの秘訣は「にがり」。でも、それだけ...

    健菜通信:今月の特集 | 2024年04月
  • トマトジュース

    贅沢のお裾分け  共働きで高収入の若い夫婦を、パワーカップルというそうです。すると、姪はパワーシング...

    健菜スタイル | 2024年04月
  • 50余年、培った技を伝えつつ 父子でつくる小玉すいか

    昨年の3月下旬、熊本県植木町の片山農園を訪ねた。「ひとりじめ」の収穫開始から4日目のことだ。 1週...

    健菜通信:今月の特集 | 2024年03月
  • おいしく育てる基本は足し算

     トマトは光が強くて、そして気温が低いとおいしくなる野菜。昨秋は気温が高めだったので収穫開始が前倒し...

    土かぜ日記 | 2024年03月
ページの先頭へ