健菜青大豆味噌

なくては暮らせない「手前味噌」

「もし、あと一食しか食べられないとしたら、何を食べますか?」
 実際にそんな質問をされたことはありませんが、私の答えは高校生の頃から確定していて、それは「干しアンズ」。世界一好きな食べ物です。
 でも、最近、答えがゆらいでいます。「味噌汁かな」と。それは大きなお椀に、具がたくさん入ったわが家の味噌汁です。
 懐かしい家庭の味を究極の一食に挙げるのは、多くの人にとって当然かもしれません。けれど、わが家の場合、事情がちょっと違います。10年前の味噌汁であれば候補外。今の味噌汁だから、大好きなのです。

健菜づくしの味噌汁

 健菜倶楽部との縁をきっかけに、わが家の味噌汁は変わりました。
 具材は健菜の野菜です。それを食べていると、市販の顆粒だしが苦手になり、だしをひく習慣ができ(時間がないときは、だしパック「じん」に頼りつつ)、さらに具材に合わせて酒粕を加えるようになりました。
 決め手の味噌は健菜青大豆味噌。甘過ぎず、しょっぱ過ぎず、熟成しているので味はまろやかで、コクがある。癖がないのに、奥深い風味があると感じます。
 この味噌は、新潟県上越市の吉川地区で栽培している在来の青大豆が原料です。青大豆は普通の大豆より糖度が高く、ゆっくりと発酵熟成すると、独特の旨みを醸すといいます。希少な青大豆で味噌づくりとは、健菜ならではの発想。他所で見たことがありません。
 最近の市販の味噌は、1〜3か月という短期間で製造されるそうですが、健菜味噌は、豪雪に埋まった味噌蔵で寒仕込み、1年以上かけて天然熟成するそうです。そんな味噌の味は、手元でも時間とともに微妙に変化していきます。酵母の働きを止める酒精が添加されていないので、昔の味噌のように熟成がすすむのです。私は「味噌が生きている」と味の変化を楽しんでいます。 

やっと定まったわが家の味噌

 じつは、結婚後、長く「これだ」という味噌が定まりませんでした。近所の食材店の味噌はほぼ全種類試しました。実家を真似て2種を合わせていた時期もありますが、定番にはなりませんでした。
 最初は、健菜青大豆味噌も同じでした。1パックを使い切ると他を試し、「やっぱり健菜がいいな」と戻っているうちに、いつしか「わが家の味噌は健菜」と定番になりました。なぜでしょう。質がよいので、それを意識する前に舌や体が好んだのかもしれません。
 そしていつの間にか、味噌汁が大好きになり、朝食に和食が増え、しっかり朝食を摂ることが習慣に。味噌が食生活を変えたというのは大げさにしても、病気知らずの家族の健康に、味噌汁のおいしさが一役買っているのは間違いありません。
 そう考えてみると、最後の晩餐は、味噌汁で決まりです。でも具材は何を選びましょう。玉ねぎとじゃがいも、だいこんとお揚げ、それとも根菜類あれこれ...。迷います。
(ライター・神尾あんず)


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