今回から、米を使った料理を作ることにしましょう。
米は、日本はもちろん、世界中で、主食として、また野菜として大切に食べられています。それぞれの国にその土地でできた米があり、その米に合った料理があります。いろいろな国の米料理を楽しみましょう。
まずはパエージャ。パエージャは母の得意料理です。スペインですっかりはまってしまい、巨大なパエージャ鍋と大量のサフランを買い込み帰って以来、週末などによく作ってくれました。食べ盛りの私や弟たち、友人たちの大好物でした。今は、孫やひ孫のリクエストに応え、作っています。
見た目もカラフルでゴージャス。それぞれが好きなものを好きな量、取り分けて食べられるので、子どもからお年寄りまで大好き。お客様にも好評です。
材料を吟味して揃えておけば、簡単にできますし、出すタイミングをきちっと計れば、失敗はありません。大切なことは、スープは必ず熱々のものを使うこと、入れ過ぎないこと、最初から最後までふたはしないことです。
パエージャ
材料(6人分)
- 米...2カップ
- チキンスープ...3カップ
- サフラン...1つまみ(1/2カップの湯に浸す)
- オリーブオイル...1/2カップ
- あさり...12個
- はまぐり...6個
- ムール貝...6個
- 芝海老...150g
- 有頭海老...6尾
- 穴子...2本(一口大に切る)
- いか...1ぱい
- 鶏ウィングスティック...6本
- 豚ロース肉...200g(1cmの角切り)
- にんにく...3片(2片はみじん切り、1片はつぶす)
- たまねぎ...1個(みじん切り)
- マシュルーム...1パック(4つ割り)
- ピーマン(赤)(緑)...各3個(飾り用各1個はたて6つ割り。他は1cmの角切り)
- さやいんげん...12本(軽く茹でておく)
- イタリアンパセリ...1〜2把(粗みじん切り)
- レモン...2個(くし型に切る)
- 白ワイン...適量(下処理用)
- オリーブオイル...適量(下処理用)
- 塩、こしょう...少々
【作り方】
- いかはわたを取り、身は輪切りにし、足は細くきざんでおきます。
- 芝海老は殻をむき、背わたを取ります。
- 芝海老の殻はオリーブオイルで炒め、殻の色が赤く変わったら、白ワインを入れ煮立て、アルコール分が飛んだら水少々を加え、スープを取ります。
- 殻を取り除き、チキンスープに加えます。
- あさり、はまぐり、ムール貝は、ひたひたに浸かる位の白ワインで蒸し煮し、殻が開いたら取り出しておきます。
- 有頭海老は、はさみで足とひげの形を整え、殻つきのまま、貝の蒸し汁に水少々を足して、赤くなるまで火を通します。
- 有頭海老を取り出し、スープはチキンスープに加えます。
- パエージャ鍋にオリーブオイル1/4カップを入れ、つぶしたにんにくを香りが出るまで炒めます。
- 鶏肉を入れ、こんがり焼き色がついたら、豚肉を加え、さらに炒めます。
- にんにくとたまねぎを入れ、ていねいに炒め、たまねぎがしんなりしてきたら、ピーマンの角切り、飾り用少々を除いたパセリ、マシュルームを加え、さらに炒めます。
- つぎに穴子、芝海老、いかを入れ炒め、塩、こしょうで控えめに味をととのえます。
- 鶏肉を取り出し、オリーブオイル1/4カップを足してから米を加え、オイルが馴染む程度炒めます。
- ここへ、温めたスープを材料がひたひたにかぶる程度加え、煮立てます。
- サフランを、浸した水と一緒に入れ、混ぜます。
- 米がスープを吸って水分がなくなったらまたスープを加えます。
- これを繰り返して、米が八分通り煮えたら、取っておいたあさり、はまぐり、ムール貝、有頭海老、鶏肉、ピーマン、さやいんげんを彩りよく並べます。
- 残りのスープを回しかけます。この時、米のやわらかさで量を加減します。
- 180度のオーブンで15分程、鍋の縁がチリチリに焦げる位焼きます。
- オーブンから取り出し、イタリアンパセリを散らし、レモンを添えてサーヴします。
- 古市由利子さん
- FIX Inc.代表。母譲りの伝統的レシピや海外生活の経験を活かし、各国のケーキや料理を作ることで独自の世界を広げている。健菜倶楽部でもそのケーキの人気は高い。