りんごの収穫期は9月から12月なのに、1年中、店頭に並んでいます。不思議に思ったことはありませんか。これは、貯蔵技術の進歩がもたらした「食べ頃延長」マジックです。
通年出回るりんごは「ふじ」がほとんど。もともと果肉が硬くて保存性が高い品種ですが、昔ながらの「土蔵」貯蔵では食べ頃はそれほど延長できません。今は、3月くらいまでは氷温(0〜1度)での冷蔵保存品、4月以降はCA冷蔵保存品が出回ります。CA冷蔵とは、外気を遮断した冷蔵庫内で酸素濃度を落として、りんごの呼吸を抑えることで休眠状態にする方法です。
最近は、長期保存を可能にする1-MCPという薬剤も開発されました。りんごはエチレンという植物ホルモンを発散して、自分と周囲の果実の熟度を早めますが、この薬剤を施すと、エチレンが分解されて熟度の進行が抑えられるというものです。
いつでもおいしいりんごが食べられるのは大歓迎。けれど、健菜は季節感重視。お届け品は冷蔵保存品に止めています。
全国の生産者を訪ね、父に代わって永田農法の指導もしている。
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