先の国会で種苗法改正案の成立が見送られました。改正案は品種開発者(種苗企業など)の権利を守ることに力点が置かれています。
じつは、日本は農業分野の著作権に関する意識や法整備は遅れていて、それが、日本の品種が海外に無断で広まる原因にもなってきました。いちごの「あまおう」やぶどうの「シャインマスカット」はその代表。権利の保護や規制は海外流失を防ぐには有益でしょう。
しかし、農家が収穫物から種をとって利用する「自家採種」を制限する面もあり、改正に反対する声も上がっています。高い種子を買わざるを得なくなることを心配している農家も少なくありません。それに、健菜の生産者には、ある品種の苗木や種から始めて、優良種や苗木の選抜を重ねて、独特の野菜や果物をつくる人もいます。
そうした自由はこれからも守られるでしょうか。改正案に対する農家の反応はとても慎重です。
全国の生産者を訪ね、父に代わって永田農法の指導もしている。
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