健菜通信:今月の特集

収穫まで2週間、米よ!もっと旨くなれ

2018年10月02日
健菜米コシヒカリの産地を訪れた。 異常な気象に負けず、 健やかに成長した稲は完熟収穫の時を待っていた。

 9月11日、上越市吉川町を訪れた。朝、空を覆い尽くしていた雲が次第にほころびて、2週間ぶりに太陽光が差すと、稲穂が輝きを放ち始めた。澄んだ秋空に黄金の稲はよく似合う。
 翌日になると、一般栽培の田んぼでは、あちらこちらでコンバインが動き始めた。天気予報では晴天は長くは続かない。「この晴れ間を逃すまい」と慌ただしい。ぬかるんだ土にコンバインがめり込むが、無理してでも収穫を進めていた。
 しかし、中山間部にある健菜米コシヒカリの棚田は違う。どこもシンと静まりかえっていた。
 「収穫は、まだです」と生産者は口を揃える。
 永田農法により、ほぼ無肥料で栽培されている健菜米は成長がゆっくりしている。そして、完熟を待つのが鉄則だ。

熱波と干ばつ対策に取り組む

「うちの収穫は25日ぐらいからでしょう」
 大賀集落の中村昭一さんは、そう話す。見れば、稲の葉や穂の茎に緑色が残っている。稲は、その身体に残った養分の全てを米粒に送り込んでいる最中だ。そして、登熟が進むほどに、米は旨さをましていく。旨さのピークが収穫のタイミング。中村さんは、それを待っていた。
 この日は、中村さんと永田米研究会会長の山本秀一さんのふたりに、今期の米づくりを振り返ってもらった。
 開口一番に出てきたのは、「水」という言葉。
「水の力を思い知らされる1年でした」と。
 今年は、早々に梅雨が明け、その後、全く雨が降らなかった。そこに異常な暑さと熱波が追い打ちをかけ、上越一帯の農家は水不足に苦しんだ。

 吉川は水に恵まれているが、それにも限度がある。痩せ細っていく沢水の流れや溜池の水位を前に、ふたりの脳裏には、平成6年の大干ばつの再来という思いがよぎったという。
 永田農法研究会は早々に対応を始めていた。
 山本さんはメンバーに、稲に体力を付けることと、「水守り」を呼びかけた。例年どおりに中干し(田んぼの水を抜いて土を乾かすこと)すると、たちまち熱波で土がひび割れる。だから、稲が水を欲する8月の出穂時期まで田んぼの水を守ること。生産者たちはそこに力を尽くした。
 中村さんも、平成6年の大干ばつ以来、溜池を増やし、水の備えに努めてきたが、それでも、毎日、どのように水をやるかに苦心したという。研究会のメンバーは、それぞれの田んぼの条件に合わせて、水の確保と管理を徹底した。
 こうした取り組みの甲斐あり、健菜米の稲は元気に夏を乗り切った。無事に出穂、開花し結実。お盆過ぎからは、手の平を返したように雨が降ったので、他では稲の倒伏が相次いだが、健菜米は直立。登熟が順調に進んでいる。

食味値に期待をかけて

「気象が異常だっただけに、生産者の技術が試される年になりました」と山本さん。
「収穫量を追い求める栽培ではありません。肝心なのは食味」と話すのは中村さんだ。
 水も肥料も極力抑えることが健菜米栽培のルールだが、例年以上に厳しい環境におかれた結果、米は小粒な仕上がりに。収穫量は減らざるを得ない。一方、極限状態で育った稲は養分が凝縮した米、おいしい米を実らせている。
「食味値に期待していてください」
 今春、二人は、永田農法の応用編として、リン酸成分の吸収が高まるような土づくりを始めた。これが、稲の健康を高めて食味値を上げているはずだ。
「健菜のお客様が求めているレベルは、とても高い。それに応えることができていると思う」と山本さん。
 健菜米のお届けは、10月から新米に切り替わる。はたして味はどうか。期待して収穫を待ちたい。

●健菜米コシヒカリ〈頒布会〉
平成30年度産、新米発送開始は、10月20日(土)です。
■価格:5キロコース/1回6,253円  2キロコース/1回2,700円
■送料梱包料:1回1,080円 ※お届けが同一の場合、2口目以降の送料はかかりません。
■精米方法:精白米、無洗米、七分搗き、五分搗き、玄米の中からお選びいただけます。

健菜米コシヒカリ

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