生活習慣病の予防のために必要だと理解していても、おいしさの要ともいえる塩分はなかなか減らせないもの。「わが家のごはんはしょっぱくないから大丈夫」と思ってはいませんか。でも、外食や中食の機会が増えている昨今は、知らず知らずのうちに、濃いめの味に慣らされて、だれもが塩分過多になりがちです。高血圧と診断され、医師から指示されても、薄味に我慢ができずに減塩生活を中断してしまう人も少なくないのではないでしょうか。
減塩に成功するポイントは薄味になれること。イヤイヤながら我慢して、減塩調味料を使い、好物を口にしないのでは、長続きしません。薄味でも「おいしい」と十分な満足感を得るには、じつは、上質で味が濃い野菜ほど、最適な食材はありません。こんな野菜を使った減塩のくふうを、紹介します。
まず、1日の適量をイメージしてから、減塩生活を始めましょう。
男性 9.6g 未満
女性 7.5g 未満
6.0g 未満
旨みがきいていると、薄味でも満足感が得られるもの。昆布、かつお節、干し椎茸やドライトマトなどを上手に使う。出汁パックやコンソメの素は塩分を確認してからに。
酢、しょうが、にんにくを使うと減塩しやすい。仕上げに七味唐辛子や柚子こしょうなどを加えるだけでも、薄味がカバーできる。
経験や勘に頼らず、計量スプーンを使うことを習慣づける。ちなみに醤油小さじ1の塩分は0.9g、味噌は0.7g。
突然、極端に薄味にすると「まずい!」と感じる可能性もあり。家族には内緒で、徐々に薄味化していく。
ラーメンのスープは残す、丼物は控える、とんかつソースはかけずに付ける、などは減塩外食の常識。
さらに、翌日は塩分を減らすよう心がける。
塩分を減らしても、大量に食べたら、元のもくあみ。
腹八分目はすべての食生活の基本。
健菜のおいしさを味わうには汁物が一番。野菜の出汁成分を引き出すことが減塩のコツです。
【材料・2人分】
【作り方】
減塩ポイント
- 水分を少なめにする。
- 塩分が高いベーコンなどを避け、鶏肉で旨みをアップ。
- 野菜の種類が多いほど味にコクがでる。
塩分(1人分)= 1.0g
レッシングのかけ過ぎは減塩の大敵。盛り付け前に少量を十分にからめておきます。
【材料・2人分】
【作り方】
減塩ポイント塩分(1人分)= 0.6g
- 水気をよく切り、味付けは食べる食前に。
- 塩が野菜にからまるように、しっかり和える。
- にんにくやレモンは減塩のお助け役。
塩分ゼロのカレー粉を使い、ピリッと仕上げます。レーズンの甘みと刺激的な辛さがベストマッチ!
【材料・2人分】
【作り方】
減塩ポイント
- ルーではなく、カレー粉を使う。
- 塩分を含むコンソメやケチャップは使わない。
- 辛みをきかせ、レーズンと野菜の甘さでうまみをアップ。
塩分(1人分)= 0.6g
【参考資料】
『塩分早わかり』牧野直子著、女子栄養大学出版部
『塩分が日本人を滅ぼす』本多京子著、幻冬舎新書
『超かんたん![激うま]減塩レッスン』奥薗壽子、PHP研究所
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