9月半ば。新潟県上越市吉川地区で稲刈りがはじまりました。コンバインの音があちこちでにぎやかに響き、稲わらの香りが漂っています。黄金色の田んぼにはアキアカネが舞い、まさに秋本番といった景色です。
健菜米コシヒカリの生産者たちも、標高の低いところから順に収穫をはじめています。この日、ちょうど作業中だった大岩集落を訪ねると、生産者の塚田泰助さん、松倉健さんが、2人1組で汗を流していました。
コンバインを器用に動かす塚田さんの横で、松倉さんが、機械の入れない田んぼの角を手刈りしています。稲わらの細かい破片が舞い散る中、大変な作業ですが、今年も無事、収穫を迎えられたことに表情は晴れやかです。
刈り取った米は、すぐさま地域のライスセンターに運ばれます。ここは籾を乾燥して玄米にまでするところ。健菜米は、一般栽培の米と混じらないように完全に分けて管理されます。その品質管理の長は、かつて食糧庁の穀物検査官だった曽根つよしさんです。
「今年は雨が少なく、酷暑だったので一般米には生理障害が多いですね。でも健菜米はほとんどが一等米。さすがです」とのこと。
塚田さんたちの米も「合格」です。
健菜米生産者のリーダー、中嶋巌さんも収穫中でした。
「今年は干ばつとの戦いでしたが、よい米になりましたよ」
厳しい環境だからこそ、稲は自らの子孫を残すべく、栄養をぐっと蓄え、米粒の内容は充実します。でも地域には干ばつに耐えきれず、稲を枯らしてしまった人もいたのだとか...。
「健菜米は土台作りをしっかりして栽培しています。だから米の品質がブレない。根っこの力が違うんです」
細かい根をたくさん出し、健やかで丈夫な健菜米コシヒカリは、酷暑に負けず、しっかり生き抜き、おいしい米になっています。
新米のお届けは10月20日から。いよいよです。
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