ギリシャといえば、小さい頃、両親に連れられて、よくギリシャ映画を観に行きました。独特の音楽、街並や家並の階段や壁に映る光と影のコントラスト、彫の深い俳優の顔だち、モノクロならではの美しさが今も目に浮かびます。また大学の頃、単位欲しさに取った「ギリシャ・ローマ思潮」の講義がことのほか面白く、夢中になったことも懐かしい思い出です。
料理をしていると、突然古い記憶がよみがえったり、忘れていた人を思い出したりすることがあります。匂いや味、音などが脳を刺激するのでしょうか。それとも老化現象? ともあれ、幸福な記憶と結びつくのですから、良しとしましょう。
今回はギリシャの伝統的な米料理から、フェタチーズ オレガノ 米のオーブン焼き、そして、スピナッチライスを作ってみましょう。
フェタチーズはギリシャの代表的なチーズです。やぎの乳から作る、しっとりとしてくせがなく、サラダやパイ、今回のようなオーブン料理にも、何にでも使える真っ白な便利なチーズです。
スピナッチライスは、レモンやディルの香りとともに、ほうれん草の甘さとやわらかさをたっぷり味わえる一皿です。
フェタチーズ オレガノ 米のオーブン焼き
【材料(4人分)】
- 米...1と1/2カップ
- えび...500g(頭と殻を外し、尾を少し残しカットする)
- フェタチーズ...150g(くずしておく)
- 赤たまねぎ...小1個(みじん切り)
- にんにく...2片(つぶしておく)
- オリーブオイル...大さじ2
- クミンパウダー...小さじ1
- オレガノ...大さじ3(みじん切り)
- 赤ワインビネガー...大さじ2
- トマト...3個(薄切り)
- トマトペースト(トマトピューレ)...大さじ1
- チキンストック...1と3/4カップ
- 塩、こしょう...少々
- フライパンにオリーブオイルを入れ温め、赤たまねぎを炒めます。
- 次ににんにく、クミン、大さじ1のオレガノを入れ、軽く炒めます。
- ワインビネガーを加え、2〜3分煮てから米を入れ、混ぜ合わせます。
- トマト、トマトペースト、チキンストックを入れ、塩、こしょうで味をつけます。
- 沸騰したら耐熱容器に移し、アルミホイルでカバーします。
- 200℃のオーブンで米が柔らかくなるまで30分程焼きます。
- 容器を取り出し、ホイルを外し、米の中にえびを入れ、フェタチーズと残りのオレガノを散らします。
- オーブンに入れ、さらに10分程焼き、熱々のうちにサーヴします。
スピナッチライス
【材料(4人分)】
- 米...1と1/2カップ
- ほうれん草...500g(食べやすい大きさに切る)
- たまねぎ...1個(みじん切り)
- ディル...1/2カップ(みじん切り)
- にんにく...1片(つぶしておく)
- オリーブオイル...1/2カップ
- レモン汁...大さじ1〜2
- 松の実...大さじ2(軽く炒っておく)
- レモン...1個(くし切り)
- 水...2カップ
- 塩、こしょう...少々
- 鍋でオリーブオイルを温め、にんにく、たまねぎを入れ、軽く色づくまで炒め ます。
- ほうれん草を加え、中火で5分程炒めます。
- 次に米とディルを入れ、軽く混ぜ合わせます。
- レモン汁、水を加え、塩、こしょうで味をととのえ、15分程煮ます。
- 米がやわらかくなったら皿に移し、松の実を散らし、レモンを添えてサーヴします。