今や国内で生産されている野菜の約6割が、加工・業務用だということをご存じですか。中でも消費量が伸びているのが、お惣菜などの「中食」分野。生鮮食品の品質をアピールしてきたスーパーマーケットでも、最近は惣菜部門を強化していることにお気づきでしょう。
この流れを受け、中食向けの品種特性をもつ野菜の生産量が増えています。加工後に変色しない、加熱調理後は水分が少ない、煮崩れしない、歩留まりが高いといった特性がある野菜です。芯の部分が細くて玉が大きいキャベツ、果肉部分が大きくてカット面が崩れにくいかぼちゃなどはその代表です。
じつは最近、店頭でも見かけるミニサイズの青梗菜も中食に最適な野菜。和え物などにすると、大きさが均一で、まんべんなく他と混ざり合うので好都合なのです。加工に都合がよい特性が最も優先される野菜の栽培に押され、本来のおいしさをもつ品種が減少していくのは何とも残念なことです。
全国の生産者を訪ね、父に代わって永田農法の指導もしている。
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