これまで農家の大半は、野菜や果実の価格を自分で決めることができませんでした。出荷先である農協や仲買いが提示する金額に従うだけで、たとえ、市場で極端な安値が付き、出荷できない事態になっても「仕方がない」と諦めてき たのです。
じつは、健菜の生産者のように「私の作物はこれだけの価値があるのでこの価格で」と考えられる生産者は少数でした。
それが、少しずつ変化しています。
コロナ禍で直販が増えたこともその一因。今はまだ、周囲を見比べて直販価格を決めたり、安値競争に陥りがちです。けれど、栽培コストや「おいしさ」に見合う価格で消費者に買ってもらいたい、それにはどうしたらいいかと考える生産者が増えつつあると感じます。
これは歓迎すべきこと。品質の高い作物を育てている生産者の努力が、しっかり報われることは、農業の未来に差す光です。
全国の生産者を訪ね、父に代わって永田農法の指導もしている。
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