最高の瞬間は、 健菜トマトジュースだけのもの!
健菜通信:今月の特集

最高の瞬間は、 健菜トマトジュースだけのもの!

2013年07月31日
7〜8月は中野農園がもっとも忙しい季節。 中野勇さんが寝る間も惜しんで作る、 トマトジュースのおいしさの秘密をお伝えします。

 余市郡余市町は、北海道の西部、積丹半島の付け根にある。北は石狩湾に面し、それ以外はゆるやかな丘陵地に囲まれた、小さな町。緑が美しい丘に登ると、どこまでも続く青い空と海が見渡せる。
 健菜トマトジュースの原料は、ここ余市の中野勇さんの農園だけで作られている。
 農園はやはり美しい丘の上にあって、海風がたえることなく駆け登ってくる。そこから見える美しい夕日は、中野さんご自慢の風景だ。
 訪れたのは、ちょうど旬のピーク。真っ赤なトマトが、鮮やかにハウスを彩っていた。

もぎ取ったそのままを瓶詰めに

「今日は、健菜のジュースを絞ったんですよ。糖度も高くて内容も申し分ない。いい出来栄えです」
 少し疲れ顔で取材チームを迎えてくれた中野さんは、この日、午前2時から仕事をしていたという。
 そんな日は、めずらしくない。
 最盛期には、週3日の収穫ペースだが、生育状況により、それが連日になることもある。この時期、睡眠2〜3時間は覚悟の上だ。
 中野農園では、朝から収獲したトマトを、その日のうちに手作業でヘタ取りし、加工場へと搬入する。その時刻はなんと深夜2時半。3時には加工場のラインが稼働し、ジュースを絞りはじめる。もぎたてそのままの味と香りを守るには、なによりスピードが勝負というわけだ。   
 「甘いトマトジュースは数あれど、完熟のよい香りがするものはなかなかありません。健菜トマトジュースは、私にしか出せない味。おいしいと言ってもらえるのが何よりうれしいです」

 勧められて中野さんのトマトを食べてみると、まちがいなく健菜トマトのなかでもトップクラスの美味だ。
「一般的な生食用トマトに比べ、健菜のジュース用は一週間も長く完熟させます。やはり樹で真っ赤に熟したものは、味の濃さが違うんですよ」
 ふつう生食用トマトは、全体の1.5〜2割ほど色づいたら収穫してしまうものだから、樹上完熟のものと比べれば、内容の違いは歴然だ。
 中野さんのジュースは、口に含むと、ハウスで食べるトマトそのままのような、甘くふくよかな香りと、ほのかな酸味が口いっぱいに広がる。
 中野さんはこの味のために、睡眠を削り、踏ん張ってくれているのだ。

その時、できることをやる

 「今年も1段目から糖度9度を超え一安心。あとは天候次第かな...」
 中野さんは決して、「大丈夫」とは断言しない。自然と向き合う仕事では、気の緩みが一番命取りだと知っているからだ。
「最近は気候が安定する年がありませんね。トマト作りで、一番大事なのは気候。人ができることなんて微々たるものですよ」
 しかし、その微々たるものが、明暗を分けることも、中野さんはよく知っている。だからこそ、隅々にまで手をかけ、理想の味を目指す努力をするのだ。
 ここ数年は、土にバガス(さとうきびの搾りかす)を混ぜ込んで保水性を維持し、同時にバガスに含まれる糖分が土壌の菌を活発にさせ、根張りをよくするような土作りをしている。
「乾燥が激しい日が続き、バガスがとくに効果を発揮してくれました。でも、まだ水不足気味。味はよいのですが、このままでは樹が弱ってしまいます」
 現状では、水不足のせいで、上部の葉が小さいのが心配とのこと。そこで中野さんは、いつもなら摘み取る脇芽を残し、葉を増やして、栄養を循環させようと樹作りを工夫する。
「樹を見て、その時できることをやるのが私の役目です。何が起きても、何とか軌道修正をしていく。永田農法は、そういう農業だと思います」
 最高レベルを目指すには、あらゆるリスクに備えて、予兆を見逃さず、考えを巡らせ、対処をしていくことが必要だ。
「品種も、昨年から耐病性のあるものに切り替え、農薬を極力使わないような工夫をしています。おいしいだけでなく、安心安全なトマトジュースでありたいですから」と中野さん。
 天気に、病気。自然は厳しい。
 しかし会話を進めていると、はじめ疲れていた顔は、生き生きと楽しそうな表情に変わっていた。農業を楽しむ人は、間違いなく、おいしいものを作る人だ。

難易度高いトマトベリー

 ここ数年、中野さんに取り組んでもらっている品種に、トマトベリーがある。こちらは生食用で、果肉が厚く、ゼリー分は少なめ。甘味と酸味のバランスがよく、食べごたえのあるミニトマトだ。
 しかしこの品種、かわいい見かけに反して、なかなかの曲者。とにかく収穫の効率が悪く、本当のプロが作らないとおいしくならない品種なのだ。



「ふつうの完熟くらいの赤さでは中途半端な味にしかならないんです。トマトベリーは真紅に色づかないとおいしくない。真紅のものを探して、ハウスをうろうろすることになってしまいます」
 そんな品種だが、中野さんはその魅力に惚れ込んでくれてもいる。
「新しい取り組みは、いつもワクワクしますよ。この品種も、もっとおいしく育て上げたいですね」
 まだまだ伸びしろがあるトマトベリー。お届けは少量のみですが、どうぞご期待ください。

健菜トマトジュース





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