仕事場の周辺では、スマホの地図を頼りに歩いている外国人を見るのが日常茶飯事。多くは近所にあるスニーカーの隠れ家ショップがお目当てなのですが、先日は、日本茶カフェを探しているフランス人カップルに道を聞かれました。
スマホが示していたのは、毎日、その前を通り過ぎているビル。おかげで日本茶カフェの存在を知りました。どんな店かな。
後日、その店に行ってみると、誘った友人は「高い!」と不満顔。無料のお茶に慣れすぎですね。さらに、茶葉について説明し、丁寧に煎茶を淹れてくれる茶ソムリエ氏の姿が「もったいぶっていて嫌」なのだとか。
そうかなあ。私は、隣り合わせた外国人客と同じように、その美しい所作に見入ってしまったのに......。
その煎茶を味わいながら、私は少し反省もしました。わが家で常備している健菜の玉緑茶は、大雑把に淹れても、その度に「おいしいなあ」と思えてしまいます。80度の湯温がよく......など、頭では煎茶の正しい淹れ方は分かっているのに身に付いていません。茶葉に甘えすぎですね。
ちょうど、玉緑茶が新茶に切り替わった時期に、少し心を入れ替えました。最近は、しまい込んでいた作家ものの茶器を取り出して、茶ソムリエ氏の所作を真似るように、ゆっくりお茶を淹れるようにしています。客人はいませんが、ひとりでセレモニーをしているような気分。優雅な時間です。
そうやって淹れたお茶はさらにおいしくて、渋さに替わって旨みが増すと感じます。それに喉を下る温かいお茶と一緒に、ストレスが消えて行くみたい。お茶ってこんな風に味わえるものだったのですね。
ところで、日本茶カフェでは、玉露を氷水で淹れることをすすめられましたが、このアドバイスは無視。酷暑の夏、冷えたお茶は冷蔵庫から取り出して一気飲みしたいもの。私は健菜の水出し用煎茶パックさえあれば文句なし。優雅なセレモニーは不要です。これがまたおいしくて、わが家の夏には欠かせません。
(神尾あんず)
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