トルコの文化や伝統との初めての出会いは、まだ若い頃、ニューヨークでのことでした。
友人のお母様に夕食のお招きを受け、ご自宅に伺い、ダイニングルームに通された途端、壁のタイルのブルーやグリーン、ゴールドやシルバー、何とも形容しがたい圧倒的な美しさが迫ってきて動けなくなってしまったのです。彼女はもともとトルコ系で、そのタイルはトルコから取り寄せたものだったのです。
タイルだけではなく、銀細工の調度やカトラリー、皿、そして次々に供されるスパイスのきいたゴージャスな料理はトルコ独特のもので、オリエンタルテイストとヨーロピアンテイストが不思議に折り合った、とても魅力的なものでした。
その時戴いた銀細工の手鏡は今も手元にあり、トプカプ宮殿やスルタンの話を思い出します。ピラフはもともとトルコ語で米を意味するという話を聞いたのもその時でした。
教えて頂いたその日のディナーメニューのレシピから、ラムミートボールのピラフを作ってみましょう。
このピラフはラム独特の味と香りが主役で、複雑なスパイスのバランス、シンプルなシャンパン色のごはんに閉じ込められた玉ねぎの甘さ、トマトやコリアンダーのさわやかさのコンビネーションが作る、何ともエキゾチックな一皿です。
【材料(4人分)】
- ピスタチオは軽くトーストしておきます。
- なすに塩少々と小さじ1/2のコリアンダーをまぶし、1時間程置いておきます。
- 次に水で洗い、よく水気を拭きとります。
- フライパンに大さじ2のオリーブオイルを入れ熱し、なすを中火で8分間炒めます。
- やわらかくなったらペーパータオルに取り、余分な油を吸わせます。
- 残りのオリーブオイルを鍋に入れ、たまねぎを5分程、やわらかく、しかも色づかないように炒めます。
- 小さじ1のクミン、小さじ1/2のシナモン、小さじ1/2のコリアンダーを入れ1分間炒め、香りを出します。
- 次に米を入れ、よく混ぜ合わせ、スープを加えます。
- 沸騰したら弱火にし、蓋をして15分程煮ます。
- 水分が多い場合にはもう少し時間をかけ、水分が少ない場合にはストックまたは水を足します。
- 米を煮ている間にミートボールの準備 をします。
- ボウルにひき肉を入れ、オールスパイスと残りのクミン、シナモン、コリアンダー、塩、ブラックペッパーを加え、よく混ぜ合わせます。
- ひき肉はマカデミアナッツくらいの小さなボール状にします。
- フライパンにウォルナッツオイルを入れ温め、ミートボールを入れて中火で5分程焼きつけます。
- それぞれ火が通り焦げ色がついたら、ペーパータオルに取り、油を切ります。
- 次にくし切りにしたトマトを鍋に入れ、5分程煮詰め水分を飛ばし、皿に取っておきます。
- 米が出来上がったら、蓋を取り、なす、ピスタチオ、カラント、ミートボールを乗せ、再び蓋をして少々蒸らします。
- 米、なす、ミートボール、ピスタチオ、カラントを器にバランスよく盛りつけ、トマトとコリアンダーの葉を飾り、サーヴします。
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