イギリスに研究留学した知人が「何回もティータイムがあって、仕事する時間が残らない」と嘆いていたのを覚えています。「朝、午前、午後......」とティータイムを数えあげる知人の話を聞きながら、「さすが、紅茶の本場!」と感じたものでした。
ただし、これは30年前のこと。今はどうなのでしょう。効率重視の現代、この習慣は消滅したのでは......。と、ここまで書いてきて、前言撤回したくなりました。
今の私自身の生活を省みたら、1日に何回、ティータイムがあることか。それで効率が落ちるかというと、むしろ逆。コロナ禍で一人きりの在宅ワークが増えてからは、煮詰まった頭に酸素を送るのにも、ひと仕事終えた後の一息にもお茶は欠かせません。
最近は、「何を飲もうかな」と仕事を中断すると、嬉野紅茶を選ぶことが増えました。
嬉野紅茶は、もちろん「紅茶」です。でも、輸入紅茶とは風味が違います。ダージリン、オレンジペコなど、紅茶には色々な種類がありますが、どれにも似ていません。独特です。渋味がさっぱりしていて、甘味もあり、やさしい味。やはり「和の味」。仕事中の一服にぴったりです。
嬉野の茶畑で、茶葉の栽培やブレンドに熱心に取り組んでいる茶匠一家の姿も目に浮かびます。それが、紅茶をひと味違うものにしているのかもしれません。 私はミルクやお砂糖は入れず、ストレートで味わっています。小腹が空いた時は、和テイストのお菓子がお供。イギリス風を真似てスコーンを合わせたこともありますが、好みは前者。和紅茶には和菓子のほうが相性がよいと感じます。
ところで、嬉野紅茶には「生姜入り」がありますが、これは、ティーバッグ。ササッといれて、仕事を始める時にデスクで飲んでいます。生姜の刺激がやる気を誘う?それもありますが、生姜には新陳代謝を高め、ダイエット効果があるとか、ないとか。在宅ワークを続ける日々、やる気とダイエットの一杯両得を、生姜紅茶に期待している私です。
(神尾あんず)
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